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  • 2013-03-16│
  • Category:日記

4月から、新しい職に就きます。
職業訓練指導員として、デザインの技術を伝える仕事をします。

いちおう、教育学部の美術科を出て教員免許を持っていますが、私は公務員と教員にはなるまい、と決めていました。
…それが、何の因果か、公務員で人に教える立場に!
人生って、どんな縁があるのかわかりませんね、ほんとうに。

30代後半から少しずつ、今後の自分の働き方について考えていました。
今はまだ現場で力をつけていきたい。
でも、この仕事をずっと現役で続けられるわけはない。
ずっと、焦りのような気持ちを持ち続けていました。

デザインの仕事、特に定期刊行物に携わる仕事は、体力と瞬発力がなければできません。
1ページ買い切りのレイアウトが、午前中に原稿が渡されその日の夕方までに初校を出すということも、ザラにあります。
案を練る余裕もないので、引き出しから在庫を探し出すような仕事になります。
そうすると、これってどこかで見たような…という仕上がりになってしまう。

今より若い頃の私がそんな話を聞いたら「それってただの言い訳じゃん、もっと努力しろよ」と言うことでしょう。
でも、年を重ねると、どんなに気力があっても、体がついていかないのが現実だということを、ここ数年、身を持って感じていました。
もちろん、志半ばで手を引かざるを得なかった仕事への喪失感、モチベーションの低下もありました。
現場を離れる決意をしたのは、自分の劣化を突きつけられるのがたまらなかった、というのが本音かもしれません。

20代の頃、当時の上司に「この会社では、ホームランバッターは必要ないのよ」と言われました。
まだデザインというものをよく理解できていなかった若い私は「自分が作ったものが認められないと意味ないじゃん!」と思っていました。
ある日、球場にヤクルト対広島戦を見に行きました。
その頃広島に所属していた金本を見て、ああ、こういうことかと納得しました。
金本が打席に立つと、野球を知らない私も、なんだか安心するのです。
だって彼は、必ずバットにボールを当てるから。
そして彼のそういう頼もしさが、チームの勝利に繋がる。
そうだ、私はこういうデザイナーになろう、と思いました。

そして今年(正確には去年ですね)、金本は引退を決めました。
冗談みたいな話ですが、金本の引退会見を見て、私もそろそろ現場を離れる時期なのかも、と思ったんです。

引けることを決意できるうちに身を引くことができるのは、ある意味幸せだと思います。
もちろん、次を決めずに辞めてしまうのは無謀なので、しばらく次をどうするか考えるつもりでいました。
そんなときに、「職業訓練指導員の募集をしてるから受けてみたら? こけしは条件に合ってるから」と、大学の先輩に持ちかけられたんです。
はじめは現場への未練があったし、他人に教える立場になることに不安があったので、受験はしないつもりでいました。
でも、転職するなら今しかないかも、と、心は揺れていました。
その話があった日に、偶然、友人に会ったのでその話をしてみたら
「いいんじゃない? 受けてみたら?」とあっさりと言われました。
別な友人にも「いいと思うよー」と言われました。
そして、決め手になったのは、文科省管轄ではなく、厚労省管轄の学校だということ。
私の興味、そしてできることすべきことは教育ではなく、技の継承だから。

友人たちに背中を押され、負け戦はしたくない質の私は、当然勝ちに行くつもりで、受験に臨みました。
試験自体は、他の職員の皆さんに申し訳ないくらいにあっさりとしたものでした。
民間出身の中途採用者なので、経歴が重視されたのでしょう。
そう考えると、この17年間、自分を育ててくれた先輩方、後輩たちに、感謝してもしきれない。
もちろん本当の試練はこれからだけれど、まずは、デザインに携わる仕事を続けられることに、ホッとしています。

私が職業としてアーティストではなくデザイナーを選んだのは、自分自身を認められたいというのではなく、裏方として、誰かの役に立つのが性に合っているから。
私が携わったものが誰かの思いと誰かの思いを結びつけられたら、そしてそれでみんなの心が温かくなってくれたら、それが至上の喜びです。
誇りを持ってそういう仕事ができる人を送り出せるように、そして彼らの作るものがみんなの心を温められるように、私はこれからがんばっていこうと思います。

ちなみに、父に昨日「県庁から電話来たよ」と連絡したら「おー、よかったな。何でも欲しいもの買ってやるぞ!」と言われました。
四十路になって年金暮らしの父にお祝いを買ってもらうのもなぁ…と思いましたが、せっかくなので買ってもらうことにします。
そういえば今まで、就職活動もきちんとした入社もしたことがなかったんだもんな。
父にとっても、初めてのお祝いだからね。
さーて、何買ってもらおうかな〜。

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Author:こけし
イカとサバの街から冷麺とわんこそばの街に移り住んだ、アラフォーです。

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